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ムームードメインから Cloudflare Registrar にドメインを移管する

GMOの不正アクセス事件

10月21日、GMOインターネットグループの「お名前.com デスクトップクラウド」に不正アクセスがあったことが公表されました。 11月2日には熊谷正寿社長が会見を開いて陳謝し、子会社から2024年にシステムのぜい弱性を指摘されていたことも認めています。

会見では、少し引っかかる発言もありました。 コストを優先したのではと問われて「もうかる、もうける、31年間一度も言ったことない」と答えた一方で、副社長は2024年の対応を「いろんな開発の優先順位の中での判断だった」と説明しています。

部下への接し方も気になりました。 質疑で別件の担当者が説明を始めたところ、熊谷社長が割って入り、「ちょっとすまん。ちゃんとボタン閉めて。あなたお詫びをしているのにボタン開けてどうするんだ」と服装を注意しています。 スライドの表示が遅れたときも、スタッフに「時間かかるなら、時間かかるって言って」「ちゃんと映して」と指示していました。

記者が並ぶ前で部下を叱る姿は、私にはパワハラっぽく、トップに誰も意見できない組織のように見えました。 危機管理広報の専門家も、この会見は「トップを止められない組織なのではないか」という印象を与えると書いています。 2年前の指摘が生かされなかったのも、こういう空気と無関係ではないのかもしれません。

ムームードメインを運営する GMOペパボは、10月28日に「GMOペパボが提供するサービスへの侵害はございません」と発表しています。 ムームードメインに何かあったわけではありませんが、ドメインをすべて同じグループに預けたままでいいのか、考え直した人もいるのではないでしょうか。 私もいい機会なので、持っているドメインのいくつかをムームードメインから Cloudflare Registrar に移管することにしました。 その手順をまとめておきます。 移管を考えている方の参考になれば幸いです。

移管できるドメインか確認する

Cloudflare Registrarは .com や .net などには対応していますが、.jp は扱っていません。 .jp のドメインは、DNSだけを Cloudflare に移して、登録はムームードメインに残すことになります。

また、ICANNのルールで、登録や移管から60日たっていないドメインは移管できません。 登録者の情報を変えた後も60日間移管できなくなることがありますが、ムームードメインで WHOIS公開代行をやめて自分の情報に変えたときは、このロックはかかりませんでした。

ムームードメイン側の準備

コントロールパネルの「WHOIS情報変更」で、登録者情報を自分の情報にします。 WHOIS公開代行を使ったままだと、移管の承認メールが自分に届かず、移管できないことがあります。

ムームーメールを使っている場合は、移管の前にメールアドレスを削除する必要があります。 メールのデータも消えるので、先にバックアップしておきます。 移管した後は、Cloudflare の Email Routing などで受け取るようにします。

Cloudflare に DNS を移す

Cloudflareでは、移管より先にドメインを Cloudflare の DNS で動かしておく必要があります。 認証コードは、ドメインが Active になるまで入力できません。

DNSSECを有効にしている場合は、ムームードメイン側で無効にして、24時間以上待ってからネームサーバーを変えます。

Cloudflareのダッシュボードでドメインを追加すると、今のDNSレコードが読み込まれます。 ただし全部拾えるとは限らないので、ムームードメインのDNS設定と見比べて、足りないレコードを足しておきます。 最後に表示される Cloudflare のネームサーバー2つを、ムームードメインのネームサーバー設定に入れます。

数分から24時間ほどで、ステータスが Pending から Active になります。

ロックを解除して認証コードを取る

ムームードメインのコントロールパネルの「ドメインロック」で、ロックを解除します。 解除するには、届くメールで24時間以内に承認が必要です。

認証コード(AuthCode)は、「ドメイン一覧」からドメイン名をクリックすると確認できます。 ロックが有効のままだと表示されません。

Cloudflare で移管を申請する

ダッシュボードの Transfer domains を開き、ドメインを選んで認証コードを入力します。 コードはコピーして貼り付けたほうが確実です。 1文字でも違うと移管が始まりません。

連絡先を確認して Confirm transfer を押すと、申請が終わります。 この時点で1年分の更新料が請求され、今の有効期限に1年が足されます。 Cloudflareの料金は原価のままで、上乗せはありません。

ムームードメインからのメールを承認する

申請すると、登録者のメールアドレスに「【重要】トランスファー申請に関する確認のご連絡」というメールが届きます。 4日以内に承認しないと申請はキャンセルされるので、すぐに承認しておきます。

移管が終わるまでは、数日から10日ほどかかります。 Cloudflareのダッシュボードでステータスが変わったら完了です。

移管した後も、ネームサーバーは Cloudflare のままにしておく必要があります。 ほかのDNSサービスを使いたくなったら、またどこかへ移管することになります。

手順は多いですが、作業そのものは30分ほどです。 ドメインを預ける先を分けておきたい人は、ぜひ。